作編曲・理論
Q1. 作曲は何歳頃から始められますか?
A1. 音楽に興味を持ち始めていれば大丈夫です。これまでには8歳の男の子を教えたこともあります。
Q2. レッスンには何が必要ですか?
A2. いずれの科目も、基本的には紙と鉛筆だけあれば充分です。
Q3. 楽器の演奏経験は必要ですか?
A3. 作編曲をしているといずれは様々な楽器、時には未知の楽器のためにも音を書くことになります。大切なのは、仮に弾いたことのない楽器のためにも適切な音符を書ける事であって、その楽器を演奏できる事ではありません。何か一つでも得意な楽器があれば便利かもしれませんが、必ずしも必要なわけではありません。必要になることは、その都度丁寧に指導いたします。
Q4. 絶対音感があった方が良いですか?
A4. 必要ありません。すでに絶対音感がある人ならそれを役立てれば良いですが、ない人は相対音感を伸ばしていけば良いのです。時間上に音の組み合わせの関係を築くのが音楽ですから、より役立つのは、前の音から今の音、そして次の音への相関関係を知覚する能力、そして同時に鳴っている音の関係を相対的に把握できる能力。つまり相対音感です。
Q5. どんな分野の音楽を取り扱っていますか?
A5. 広い意味での西洋音楽を専門としています。一般に「クラシック音楽」としてイメージされる古典派やロマン派だけではなく、中世・ルネサンス音楽や、19世紀末から20世紀前半にかけての音楽、そして様々な様式の現代音楽全般も好んで扱います。また、それぞれの時代を垣根で分ける事もしていません。幅広く音楽を捉えることではじめて見えてくる、ある時代の特定の音楽の様式、という事があると思います。
ですから和声法を習いに来た方には、それがかなり限定された特定の時代様式に特化した理論、技法である事もお伝えますし、対位法の場合もそうです。
Q6. 作曲を習うとどんな作風で作曲できるようになりますか?
A6. 基本的には受講する方の自由です。21世紀のいま作曲するのだから「ゲンダイオンガク」でなければダメ、不協和音でなければダメ、はたまたそんなのは勉強したあとに書いたほうが良い、まずは基礎として和声法をやっておかねばならぬ、と言った事を教えるつもりは一切ありません。
12音技法であれ和声法であれ、はたまたセリーであれオルガヌムであれ、あらゆる音楽理論や音楽技法は等しく過去の産物です。そこから学ぶことはできますが、それを自分の音楽に活かすか活かさないかはその人次第です。第一、せっかくオリジナルなものを作ってみようというのに「〜ベカラズ」という制約を最初に設定してしまってはつまらないじゃありませんか。
むしろ「あれもできる、これもできる」と、音楽の可能性をより自由に捉えるための道筋を、時には過去の実例も参照しながら一緒に考えていくのが作曲レッスンの役割であり、内容です。受講前の作曲経験の有無は全く問いません。